知る・楽しむ
北海道ドリームヒル
北海道特選十勝牛乳の生乳産地
ドリームヒルがある上士幌町は北海道の十勝地方北部、日本一広い大雪山国立公園の東山麓に位置し、町内の約76%が森林地帯と自然豊かな町です。
上士幌町内に4つの牧場を所有、乳牛約4,500頭を飼養、年間約4万3,000トンの生乳生産量と、日本全国の中でも乳牛数、生乳生産量ともにケタ違いなギガファームです。
ドリームヒルは「世界基準」の起点となるよう酪農先進国に引けを取らない労働環境をつくり、美しい牧場を保つための環境整備に取り組み「日本一美しく、働く人も牛も快適な牧場」を目指しています。
牧場全体の1日の仕事の流れ
ドリームヒルでは4牧場+12個の部署で組織されており、搾乳に関連する人、分娩に関する人、哺育に関する人、フルーツを栽培する人、給餌に関する人など、たくさんの人が24時間稼働し続けています。
最小労力化を目指したロボット牛舎
ロボット牛舎では、最大限の省力化を行うべく搾乳機、自動敷料散布機、自動給餌機、自動餌寄せ機、バーンスクレッパー、牛郡管理システムを導入し、今まで人の手で行ってきた「搾乳・ベッドメイク・餌やり・餌寄せ・徐糞」の工程全てにロボットやシステムを用いることで「人の手や力、人の目」だけに頼ることのない次世代の酪農業の形を実践しています。さらにロボット化により牛たちのストレスを最低限に抑えることができ、乳量増加と良好なコンディション維持にもつながっています。
大規模牧場を支える搾乳施設
牛舎20棟と50ポイント(一周あたり乳牛50頭の搾乳ができる)のロータリーパーラーが2基稼働しており、大規模な搾乳の基礎を支える原動力となっています。ロボット牛舎と比べると人の手で行う部分が多く、労力はかかりますが、牛の様子をしっかり見ることができるため牛の状態や変化にも気付くことができ「牛を見る力」を養うことができる利点があります。なんでも自動化すれば良いわけではなく、基本として「牛を見る力」をもった上でロボット活用による省力化をしていくことが重要であると考えています。
再生可能エネルギーの活用
牛たちから排出される糞尿を利用したバイオガス発電を行うことで、多くの酪農家が抱える糞尿処理の問題を解決するだけでなく、再生可能な副産物を生み出し、活用する循環型の酪農を行っています。
発電時に生まれる熱を利用してハウス栽培を行い、固液分離した戻し堆肥を敷料として活用、液肥は粗飼料生産の畑の撒き養分としています。
限りある資源を循環させることで新たな価値を生み、そして進化していくことで持続可能な酪農経営だけでなく、社会発展へと繋がっていくと信じて、この取り組みを行っています。
日本一美しい牧場を目指して
酪農の現場はテレビで見かけるような「良い部分」だけではありません。牛の糞やよだれまみれになることもありますし、常に外気にさらされ周囲は埃や土汚れだらけです。酪農の現場としてこれは日常ですが、「こういうもの」として過ごすのではなく、衛生的かつ美観も損ねないよう、人にも牛にも快適な環境を維持、配慮しながら過ごすことが「安全」で「安心」な生乳生産につながると考えています。
酪農は生き物を相手にしているため、365日24時間休みがありません。生き物・自然を相手にする楽しみは大きいですが、大変なのも事実です。だからこそ効率化・機械化することでより多くの人が長く働ける、持続発展可能な取り組みによって、その魅力が多くの方々に伝わってくれると嬉しいです。